魚と釣りの明日のために

JGFA 3つのアクション

いまや、釣りは1尾と出会う感動を大事にしなければならない時代に入りました。私たちが愛してやまないこのすばらしい遊びをずっと楽しむために、また子どもたちに残してゆくため、何をなすべきか。皆が小さな行動を起こすときです。

BAG LIMIT

自主的な持ち帰り制限(バッグリミット)

バッグリミットとは、英語の“bag” =袋(に入れる獲物の尾数)、“limit” =制限の意味であり、ゲームフィッシュの資源量維持を目的として、持ち帰る尾数とサイズを規制しようというものです。日本の海釣りのほとんどの領域では、ライセンス制度も制限もいっさい存在せず、釣りすぎは大きな問題です。スポーツフィッシング先進国といわれるアメリカ合衆国やオーストラリアは、さまざまな魚種に行政がリミットを設け、数とサイズをコントロールしていますが、そのおかげで釣果の安定した釣り場が出現するようになりました。JGFAが提唱するのは、我が国でもサステイナブルな資源の維持を目指す、釣り人による自主的なバッグリミットです。
JGFAの推奨するバッグリミット
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CATCH & RELEASE

キャッチ&リリース

良識のある釣り人や漁師さんたちは昔から、食べるに適さないような小型はあたりまえのように逃がしてやっていました。しかしアングラーが増え、魚の繁殖力にも限りがあり、フィールドも急速には回復しないとなると、その「逃がす」行為を大型の魚にも適用するのが理にかなったことになります。IGFA の創生と発展に大きく貢献した米国のリー・ウルフという人は、いみじくもこう言いました。「大型のゲームフィッシュはあまりに貴重であり、1回だけ釣っておしまいというのはもったいない」。私たちに楽しみを与えてくれるすばらしい魚たちを、感動をもう一度誰かが(できれば私たちが)味わえるよう、持って帰らないという選択肢は、現代の釣りが避けて通ることのできないものでしょう。

キャッチ&リリースのお勧め
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TAG & RELEASE

科学的知見のための標識放流(タグ&リリース)

日本では水産試験場などが魚の標識放流を実施していますが、その力点は商業価値の高い魚に限られるのが現状です。そこで、釣り人が実践するキャッチ&リリースを釣りの科学のために役立てよう、研究機関が見過ごしがちなゲームフィッシュの移動や成長を、釣り人のイニシアチブにより調べてみようということで立ち上がったのが、JGFA のタグ&リリース・プログラムです。1985年のスタート当初は、関係機関からタグの供給を受けておりましたが、現在はタグの調達から装着、研究結果の公表までを独自に行っています。これまでに約90魚種、184,217尾の魚が標識を取り付けて再放流され、約40魚種、2,863尾が再捕されています。なかでもスズキの実績(127,745尾リリース、1,494尾再捕)が突出しており、集積したデータにより未知の生態があきらかになるなど、第一級の資料として評価されています。また、カジキは The Billfish Foundation (TBF) と連携してデータ共有を進めています。
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