JGFA名誉会員の服部善郎氏(享年82歳)の葬儀・告別式が8月25・26日、神奈川県藤沢市内の斎場で執り行われました。通夜、告別式にはJGFA会員始め、新聞・雑誌社、釣り業界・メーカー、遊漁船関係者、一般など2日間で約380人が列席、故人を偲びました。祭壇には釣り名人が愛用していた竿・リールなどの釣具、キャップ、そして最後の著書「服部博物館」などが飾られました。告別式でJGFAを代表して岡田順三名誉会長が、また、釣り人代表として日本釣りジャーナリスト協議会の鈴木康友会長が弔辞、服部名人を悼みました。さらに、斎場では米国・フロリダ州にあるIGFA本部のロブ・クレイマー会長からのメッセージも披露。昨年10月にはアーネスト・ヘミングウェー、アイザック・ウオルトンら釣り界の大御所たちが名を連ねている「IGFA釣り殿堂入り」を果たした服部名人。「大小かかわらず1尾の魚を大事に釣る」−−氏の釣りへ向けた情熱、愛情、次世代の釣りにつながる姿勢をわれわれも引き継いていきたいと思います。
弔辞
このたびの服部名人のご逝去に際し、奥様をはじめご親族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
昨年、IGFAの釣りの殿堂入りを果たされ、今年のはじめには日本でも盛大なお祝いの会に、お元気に奥様とご列席されたのに、こんなにも早くお別れすることになろうとは信じられません。生涯現役で釣りをするのだとおっしゃり、これからも名人と末永くご一緒に釣りができると信じており、まだ教わるべきことも多いのにほんとうに残念でなりません。
服部名人の出された「服部博物館」という本を読むにつけ、名人の釣りの歴史は、近代日本の釣りの歴史そのものです。そして、日本の釣りを、世界に恥ずかしくないレベルに引き上げようと、自らの釣り姿を通じて私たちに示してくださいました。イレブンフィッシングはまさにそのことを日本の釣りファンに大きなインパクトを持って教えてくれました。
イレブンフィッシングの冒頭のカジキのジャンプが、JGFAの誕生のきっかけとなりましたし、今から33年前、JGFAを作りたいと名人にご相談したとき、喜んで後押しをしてくださいました。
21世紀に入り、JGFAでは服部名人杯という沖釣りイベントを立ち上げました。これは、名人みずからの発案であり、IGFAルールで沖釣りを楽しみ、ルールとマナーのある沖釣りを日本の釣り界にもたらそうという名人の願いから生まれたものです。
私たちはその名人の遺志を心に刻み、服部名人という偉大な先輩の思いを、これからも日本の釣り界に伝えていきたいと思います。
名人、これからも私たちと一緒に釣りをしてください。
長い間のご指導、ほんとうにありがとうございました。
合掌
NPO法人 ジャパンゲームフィッシュ協会 名誉会長 岡田順三
(2011年8月26日・告別式にて)
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在りし日の服部善郎名誉会員。
「服部名人」の愛称で多くの
ファンに親しまれました。 |
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