2010年10月26日に米国フロリダのIGFA釣り殿堂ホールにて2010年度のIGFA釣り殿堂入り・授賞セレモニーが行われ、日本人として2人目となる釣り殿堂入りをJGFA名誉会員の服部善郎氏が果たしました。その模様についてJGFA常任理事であり、IGFAレップ(国際委員)として服部名人の通訳を担当された東知憲さんより、レポートをいただきました。
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去る10月26日、IGFA(国際ゲームフィッシュ協会)の「釣り殿堂」式典が、フロリダ州デニアビーチの本部で行われました。今年の対象者はスティーブ・ハフ、ジョージ・マシューズ、ジョン・ウィルソン、フォレスト・ウッド、そして服部善郎さんです。私も服部さんご夫妻の通訳として同行させていただきました。
服部善郎さんが、日本のアマチュア・アングラーの草分けであることに異論をはさむ人はいないでしょう。親しみと敬意をこめて「名人」と呼ばれる服部さんが、はじめて出会われた大きな魚は、船釣りでかかった小さな根魚を飲み込んだ大きなヒラメでした。以来いまに至るまで、船釣りは名人の情熱の対象となっています。
服部名人は大学在学中に、もはや伝説となった雑誌「水の趣味」への寄稿を開始されます。卒業後は報道映画の分野で活躍されますが、テレビの普及とともに、パーソナリティ兼アドバイザーとして番組に関わるようになります。それが有名な「11PM」です。名人は日本国内はもとより世界各地を旅され、いまだなじみの薄かったさまざまなゲームフィッシングを番組で紹介されました。スポーツフィッシングというコンセプト、キャッチ&リリースという斬新な方法論はもとより、諸外国には釣りにも規則があるのだという驚きも、視聴者にもたらしてくれました。釣りと魚たちに対し、私たちになにができるのか、なにをすべきなのか、真剣に考えていこうという姿勢を、服部名人は持ち続けていらっしゃいます。
釣りに対する貢献という点で、服部名人は日本のアングラーに多大な影響を与えてこられました。この度のIGFA釣り殿堂入りは、長年にわたる名人の功績を称えるものです。この殿堂にはアーネスト・ヘミングウェイをはじめ、アイザック・ウォルトン、マイク・ラーナー、アルフレッド・グラッセル、リー・ウルフ、ビリー・ペイト、ビル・ダンスといった釣り界の大御所たちが名を連ねています。齢80を超されてもいまだに衰えない情熱は、私たち後続のアングラーたちがぜひ見習いたいものです。
カクテルパーティとそれに続く式典で、服部ご夫妻はロブ・クレイマー会長をはじめ、本部スタッフや殿堂入りする仲間たち、あるいは著名アングラーたちからつぎつぎと祝福を受けていらっしゃいました。服部名人がスピーチの締めくくりにおっしゃった、「大きな魚はもちろん、小さな魚1尾にもその価値を見いだすことこそ、次世代の釣りにつながる姿勢です」とのお言葉を、私たちは重く受け止めたいと思います。
レポート:東知憲(JGFA常任理事、IGFAレプリゼンタティブ=IGFA国際委員)
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【授賞シーン】
服部善郎JGFA名誉会員のIGFA殿堂入り授賞式で通訳
を務める東知憲(ひがし・とものり)さん。(右)
服部名人(中央)の左は、司会兼プレゼンターを務め
たマーク・ソーシンさん。ソルトウォーター・フライ
フィッシング界の大御所として世界的に有名な方です。
もちろん殿堂入りしています。 |
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【授賞式風景】
IGFAの殿堂ホールです。 |
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【IGFA釣り殿堂入り・受賞者リスト】
IGFA釣り殿堂入りを果たした人は1998年以降、
2010年までで85人となりました。これは85名
のプロフィールを紹介するIGFAのウエブサイ
トのコピーです(詳細はIGFAのホームページを
ご覧下さい。) |
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【クリスタルの盾】
殿堂入りの記念にIGFAから贈られたクリスタル製の盾 |
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【殿堂入りした受賞者の似顔絵】
殿堂入りを果たした受賞者の似顔絵が
飾られている殿堂ホールの一角で記念
撮影される服部名人ご夫妻。
名人の似顔絵も一番上段の右から2番目
に飾られています。 |
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【IGFA本部前のカジキのモニュメント】
IGFA殿堂ホール&博物館の前には、
ステンレススチールでできた大きな
メカジキのモニュメントがあります。 |
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【殿堂ホール&博物館の正面】
IGFA釣り殿堂ホール&博物館の正面壁にはこれまた
巨大なブルーマーリンがシイラを追っかけています。 |
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