昨年秋にJGFAメンバーによってタグ&リリース(以下 T&R)されたマカジキ(A)と、今年の夏にT&Rされたクロカジキ(B)が、相次いで、宮城県金華山沖で再捕されていたことが遠洋水産研究所からの報告で分かりました。
いずれも、小型大目流し網漁船によって捕獲され、気仙沼港に水揚げされてタグの付いていることがわかったというわけです。
マカジキの方は、福島県小名浜沖で放流され、見かけの移動距離は約300km。再捕期間は289日で、水温の低下した冬はいったん南方海域に移動し、翌年再び日本近海に姿を現したものと思われます。
一方のクロカジキは、伊豆諸島海域から金華山沖に北上したところを捕獲されたもの。見かけの移動距離は700kmでした。
(A)宮城県金華山沖でタグ&リリースされたマカジキBF−457416の放流-再捕データ
| 放流 | 再捕 | 年月日 | 2008年9月23日 | 2009年7月9日 | 位置 | 福島県小名浜沖(36°45'N ,141°30'E) | 宮城県金華山東沖 (38°31'N , 142°10'E) | 叉長 | | 203cm | 体重 | 80kg(推定) | 69.2kg | 再捕期間 | | 289日 | 見かけの移動距離 | | 300km | 捕獲方法 | 釣りで捕獲し、タグ&リリース | 小型大目流し網 | 放流者 | 鈴木賢広(チーム ハウンツ/ボート:フォワード) | | 再捕者 | | 第38順栄丸(19t/宮城県) | 再捕連絡 | | 気仙沼漁協測定員 → 遠洋水産研究所 → JGFA | 釣り人 | 三枝久美恵(チーム ハウンツ) | |
(B)東京都新島西沖ヒョウタン瀬でタグ&リリースされたクロカジキBF−413460(SO-18518)の放流-再捕データ
| 放流 | 再捕 | 年月日 | 2009年7月27日 | 2009年8月27日 | 位置 | 東京都新島西沖ヒョウタン瀬(34°19'N, 139°00'E) | 沖宮城県金華山東沖(38°50'N, 144°40'E) | 叉長 | | 199.0cm | 体重 | 80kg(推定) | 87.8kg | 再捕期間 | | 31日 | 見かけの移動距離 | | 700km | 捕獲方法 | 釣りで捕獲し、タグ&リリース | 小型大目流し網漁 | 放流者 | 森部秀夫未(フェニックスFC/ボート:フェニックス) | | 再捕者 | | 第11みのる丸(北海道) | 再捕連絡 | | 小名浜漁協測定員 → 遠洋水産研究所 → JGFA | 釣り人 | 若杉盛雄(フェニックスFC) | |
今回のマカジキのように、再び日本近海に戻ってきてくれるのですから、日本のアングラーにとって、キャッチ&リリースの効果は充分期待できることが証明されました。 |
|
2009年に相次いで再捕されたマカジキ(A)とクロカジキ(B)
の移動経路。(データの詳細は表をご覧下さい。) |
|
|
|