報告:藤原信(御前崎BFT・ビルフィッシュ部門実行委員)
今回で4回目となる御前崎ビルフィッシュトーナメント(以下OBT)が、例年と同様にオフショアでのルアーを用いてのライトタックル部門と共同で開催された。
心配された参加艇の数であったが、蓋を開けてみれば過去最多の43チームのエントリーとなり、名実共にBOL中日本のメジャーイベントとして、その存在感は非常に大きいものとなっている。
OBTはその開催地の特異性から、主催となるBOL中日本のメンバーのみならず、東日本・西日本それぞれのBOLからも多くのチームが参戦するイベントとなっており、BOL幹部の挨拶でよく耳にする『日本各地のすばらしい仲間との交流を…』という言葉を、まさに体現しているイベントである。
大会前夜には御前崎グランドホテルのプールサイドを借り切り、盛大な前夜祭が開催された。
前夜祭では参加チームのひとつでもあるパーフェクトのメンバーが運営する、絶品の餃子と手羽先揚げの屋台を初め、これまた参加メンバーの手による和牛や海鮮のバーベキューが振舞われ、楽しさでは下田のJIBTに勝るとも劣らないものとなった。
盛り上がりの度合いを示す様に、感極まった数名(うち2名は51歳!)がポケットの携帯の存在を失念したまま、プールに飛び込む姿には、ただただ圧巻というか、呆れるばかりであった…。
そして大会初日、6m/secの風と2mほどの波の中、多くの参加艇が駿河湾の相ノ瀬に向かう。
ちなみにこの相ノ瀬は、つい先日の駿河湾地震の震源地の一帯にあたる。
スタートフィッシングから1時間を経過した8時20分、TATUからヒットコールが入る。
「TATU」は約1時間のファイトを経て、137.5Kgのクロカジキのキャッチに成功。
その後もヒットコールは断続的に入るものの、いずれもフックオフやラインブレイクが続く。
そしてストップフィッシングまで残り1時間となった13時ジャスト、今大会の最有力チームである「プレデター」からのヒットコールが入る。
「プレデター」のアングラーは、ダイワ精工で大型スピニングリールの開発設計を行っている永山氏。
同氏は30Lbライン×スピニングリール×スタンディングのスタイルで、見事に2時間のファイトを征し、推定130kgのクロカジキのT&Rに成功する。
この様に初日は「TATU」のキャッチとプレデターのT&Rのそれぞれ1本で幕を閉じた。
大会2日目は、昨日「プレデター」がT&Rに成功したポイントに、ほとんどの参加艇が集合することとなる。
その様な中、「ViVi」と「REX」が3分差で立て続けにヒットし、共に42分のファイトタイムの末にT&Rに成功。
両者共に50Lbラインを使用していたものの、この3分の差が「ViVi」にファーストマーリンポイントをもたらすこととなる。
その後も断続的にヒットコールは聞こえてくるものの、フックアップには至らず、ストップフィッシングとなった。
今年特有の気難しい潮の状態に加え厳しい海況の中、2日間で18ヒット、3本のT&R、1本のキャッチ計4本という結果は、望み得る最良を超えたものであったといえる。
地元を含めた関係者の努力による、最高のホスピタリティの中で開催されたOBTは、晩夏の御前崎に集った全ての者に、忘れ難い素敵な思い出を残しその幕を閉じた。
【成績】(氏名は、キャプテン・敬称略)
1位 DAIWA+PREDATOR FC 青島常昌 30ポンドライン・T&R 221ポイント
2位 ViVi 太田文雄 50ポンドライン・T&R+ファーストマーリンポイント 219ポイント
3位 REX 波多野憲生 50ポンドライン・T&R 169ポイント
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【前夜祭】で感極まってプールに飛び込む参加者 |
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【優勝】したプレデターのアングラーは現役のリール設計者 |
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【表彰・優勝】最高のチームワークとアングラーのワザが
光ったプレデター |
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【表彰・2位】3分差でファーストマーリンポイントをもぎ取った
ViViは2位をゲット |
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【表彰・3位】トーナメント中よりも帰り道に強いREX!?。
今回はバッチリ50LbでT&Rに成功! |
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