クロマグロ、太平洋を横断して再捕される!

中前さんがタグ&リリースしたクロマグロJGS-180339の、みかけの移動経路。(みかけの移動距離は10,000km)
日本でマグロ類の研究をされている水産資源研究センター・広域性資源部・まぐろ第1グループの方より、「アメリカの全米熱帯マグロ委員会(IATTC)より、JGS-180339のタグが付いたクロマグロが、2020年9月28日に米国・カリフォルニア州サンクレメンテ島近海(33°04' N/ 118°53'W)で叉長26インチ(66.04 cm)で再捕されたと連絡がありました。このクロマグロはJGFAさんでタグ&リリースされたのではないでしょうか?」と連絡がありました。

再捕したのは、同州サンディエゴのチャーターボート「Royal Star(キャプテン:ティム・エクストロムさん)」に乗船したアングラーとのこと。
早速、調べましたところ、このクロマグロは、2019年11月2日に和歌山県すさみ沖(33°31'N/135°28'E)の水深70~80mで、JGFAメンバーの中前悦尚さんが叉長35.0cmで放流したものと分かりました。日本近海から太平洋を横断し、約11か月ぶりに再捕されたわけですね。成長具合も順調だったとの報告もありました。
JGFAでは1985年からタグ&リリース活動を始めましたが、カジキ以外で海外から再捕報告が寄せられたのは、このクロマグロが初めてとなりました。(ちなみにカジキでは東京都三宅島沖でタグ&リリースされたクロカジキが2012年3月に約8か月ぶりにフィリピン・ミンダナオ島近海で再捕されています。)
これでまた一つ、貴重なデータが得られました。

皆さんもJGFAのタグ&リリース活動に参加してみませんか?ご自身の釣った魚がいつ、どこで、どのぐらい成長したかがわかれば、さらに釣りが楽しくなることでしょう。