カジキが7尾、再捕連絡ありました!
2013年11月中旬、カジキの標識放流調査で1985年以来ご協力いただいている国際水産資源研究所(旧・遠洋水産研究所)ほかより、カジキの 再捕7件の報告を受けました。内訳は、2012年再捕が3件、2013年再捕が4件、魚種別では、クロカジキ6件、マカジキ1件でした。これにより、 JGFA通常標識での再捕は、クロカジキ13件、マカジキ6件となりました。(別表参照)
再捕された中で、もっとも長距離を移動した(あくまでも放流地点より再捕地点までの直線距離・見かけの移動距離です。)のは、東京都三宅島沖で放流され、フィリピン・ミンダナオ島沖で再捕されたクロカジキです。
(表-1.クロカジキ再捕データ・No.7、写真1&5)
★今回の再捕報告には2012年度のものも含まれております。2012年分、2013年分を一括してご報告いただいたのでこのようなかたちになりました。
1985年以来、2013年9月まででJGFAではクロカジキ2,598尾、マカジキ294尾、シロカジキ8尾、バショウカジキ5尾、フウライカジキ4 尾、メカジキ4尾、合計2,909尾のカジキがJGFA会員の手によって釣られ標識放流されていますが、再捕情報が届いているのは放流数の多いクロカジキと マカジキでその他のカジキについてはまだ再捕情報は得られていません。
再捕された中で、もっとも長距離を移動した(あくまでも放流地点より再捕地点までの直線距離・見かけの移動距離です。)のは、東京都三宅島沖で放流され、フィリピン・ミンダナオ島沖で再捕されたクロカジキです。
(表-1.クロカジキ再捕データ・No.7、写真1&5)
★今回の再捕報告には2012年度のものも含まれております。2012年分、2013年分を一括してご報告いただいたのでこのようなかたちになりました。
ご存知のとおり、日本近海のカジキやマグロは太平洋を広範囲に移動する回遊魚ですので、みかけの移動では距離は短いものでも、再捕期間が1年以上経過したものは広範囲に移動しているわけでして、実際は、いったん熱帯域あるいは亜熱帯地域に南下してまた日本近海の放流地点付近にもどってきたものと言えましょう。今後さらにデータが集まることにより、日本近海のカジキの移動範囲が明らかになり、資源管理の基礎情報として生かされるものと期待しています。
今回のご報告を含め含め、カジキの再捕情報をご提供いただいております国際水産資源研究所および各地の水産試験研究機関、そして漁業者の皆様に厚く御礼申し上げますとともに今後ともよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。
★JGFAでカジキ用に使用しているタグは「ザ・ビルフィッシュ・ファウンデーション(略称・TBF・本部は米国・フロリダ)」のタグで、全世界で使用されているダート型タイプです。
1.JGFAのカジキ通常標識・再捕データの中で今日現在最も「みかけの移動距離」が長いクロカジキBF-457142の移動経路。(データは表-1.クロカジキのNo.7)東京都・三宅島沖でタグ&リリースされ、167日後にフィリピン・ミンダナオ島沖で再捕されました。その距離3,250km!(放流ボート:BUZZ・キャプテン:柳孝治さん)
2.JGFAのカジキ通常標識で全体2位のみかけの移動距離2,370kmを記録したクロカジキBF-459135(データは表-1.クロカジキのNo.10)(放流ボート:BUZZ・キャプテン:柳孝治さん)
3.JGFAのカジキ通常標識で全体3位のみかけの移動距離2,260kmを記録したクロカジキBF-424268(データは表-2.マカジキのNo.4)(放流ボート:TRUE BLUE II・キャプテン:長鋪毅一郎さん)
4.JGFAのカジキ通常標識で全体4位のみかけの移動距離2,000kmを記録したクロカジキBF-459362(データは表-1.クロカジキのNo.6)(放流ボート:ビーフラット・キャプテン:赤澤雅行さん)
5.このクロカジキBF-457142推定100㎏が東京都三宅島でリリースされ、3,250km離れたフィリピンで再捕されました。(写真1.参照)
6.これがカジキ類の通常標識。米国のザ.ビルフィッシュ・ファウンデーション(略称:TBF)製でカジキ専用タグとして全世界で使用されています。