年頭のご挨拶

JGFAメンバーの皆さま、アングラーの皆さま。2025年あけましておめでとうございます。

タグ&リリースを一方の極だとすると、もう一方の極は釣っただけ持ち帰るスタイルです。私はこの二つを二項対立的に捉えることを避けたいのです。
というのはもしも、一方を善だとすると他方は悪と捉えがちです。そこにあるのは二項対立です。そこから他者の全面否定と結局自己の否定が生じ、無益な敵意が頭をもたげます。
2つの極の間は、実はスペクトラムです。多様な仮説やアイデアで埋め尽くされます。JGFAはタグ&リリースを合理的とする立場から、バッグリミットを提起しています。
現状ではいかなる資源保護の行動も成果を出せていないことは周知です。バッグリミットはJGFAが提起する二項対立を乗り越え、資源保護を実践する方法なのです。
スペクトラム空間にはより優れた方法があるかも知れません。それもまた、二項対立を排した対話から見つけることができます。

JGFAは、「いい釣りをいつまでも」を掲げています。この素晴らしい言葉はいかようにも解釈可能です。
つまりこの言葉も対話を前提としているのです。フィールドが荒れアングラーが激減する状況に向きあう対話のちからが私たちに求められているのではないでしょうか。

「いい釣りをいつまでも」 私は心からこの言葉のちからを信じています。


NPO法人 ジャパンゲームフィッシュ協会
会長 長鋪毅一郎